まずは、脳・神経系の概要と位置関係についてまとめていきます。


まずは神経がどのように分類されるかをイメージしていきましょう。脳や脊髄も同じ神経からなります。




脳から伸びる脊髄は、頭蓋の下面に開いた大後頭孔という穴から出てきます。

頸の骨や背骨とよばれる脊柱を形成している椎骨には、それぞれ椎孔という穴が開いています。

椎孔が重なり合うことで1つの大きな空洞、つまり脊柱管を形成しています。





脊髄は第1~2腰椎の高さで終わります。

そこから脊柱管内を脊髄神経根として走行し、それぞれの高さから分岐して下肢などに分布していきます。

脊髄神経根の束は馬の尾に似ていることから”馬尾(ばび)”と呼ばれます。

馬尾の始まる高さは、第2腰椎の高さからとなります。




頸椎の数は7個に対して、頸神経は8対あります。
これは第1頸椎の上部から出てくる神経と、第7頸椎の下部から出てくる神経も頸神経に含めるためです。


”対”というのは左右に分かれているという構造です。
ややこしいですね、脊椎と脊髄神経の関係…頸椎と頸神経に要注意です!



引用・参考文献

井手 隆文(2019):「成人看護学[7]脳・神経」,第15版,医学書院
医療情報科学研究所(2017):「病気がみえる vol.7 脳・神経」,第2版,メディック・メディア
坂井 建雄(2018):「プロメテウス解剖学 コアアトラス」,第3版,医学書院
坂井 建雄(2018):「人体の構造と機能[1]解剖生理学」,第10版,医学書院
坂井 建雄ら(2010):「ぜんぶわかる人体解剖図-系統別・部位別にわかりやすくビジュアル解説」,第10版,医学書院